知っていただきたい現象

玄関ドアからの雨水浸入について

玄関のポーチ屋根の大きさ、勝手口のひさしの有無などにより、強い風雨が吹くときにドア本体と枠の間から雨水などが浸入することがあります。

玄関ドアおよび勝手口ドアの水密性能
清掃のために玄関ドアや勝手口ドアに勢いよく水をかけたときや、強風雨時などには、ドア本体と枠の間から雨水などが浸入することがあります。玄関ドアや勝手口ドアは、ポーチ屋根やひさしなどにより通常の雨水などの浸入を防ぐことができますが、玄関や勝手口は、濡れた靴や土足で入ることを想定して土間仕上げとなっており、居室に使用されるサッシのような水密性能はありません。

断熱玄関ドア・引戸の熱反りについて

断熱ドアは室内外の熱を伝えにくい構造としてあるため、直接、日差しが当たるなど室内外の温度差によっては玄関ドアの本体に反りが発生する場合があります。この反りは、一時的な現象で日差しの角度が変わるなど、内外の温度差が小さくなるとともに解消するもので、玄関ドアの不具合ではありません。

建築計画の段階で、ドアの設置場所やひさし・軒など日射遮蔽について配慮してください(なお、立地条件などによって反りの量は一定ではありません)。本体の反りが発生してドアが閉まりにくい、すき間が生じた場合は、ストライク(錠受け金具)、ドアガードでの調整をお願いいたします。

玄関ドアの音鳴り現象について

サッシやドアに太陽光が当たると、ピシ、パキパキ、ギシギシ、など音が鳴る現象が発生することがあります。

音鳴りは温度による要因で発生する現象で、ドアやサッシなどの建材商品以外の商品でも発生することがあります。玄関ドアは、大小さまざまな部材で構成されているため、太陽光を直接受けている部分と、受けていない部分の温度差によるわずかな歪みや、熱伸び率の差で生じる摩擦などが原因で擦れる音が発生することがあります。これを「音鳴り現象」といいます。音鳴り現象は、外気温が低い時期に、サッシやドアに太陽光が当たるとまれに発生することがありますが、立地条件、季節、使用材料の特性(熱伸び率の差)などの違いによりおきる不可抗力現象であり、音鳴り現象を構造上完全に防ぐことはできません。

換気扇使用時、ドアから笛鳴り現象について

ドアやサッシを閉めきった状態で換気扇を使用した場合、笛のように音が鳴る現象が発生することがあります。また、強い風が吹くときや高層マンションのように常時風が吹き抜ける所においても同様の現象が発生することがあります。

笛鳴り現象の対処方法
笛鳴り現象は自然現象のひとつであり、ドアやサッシのみで対処することは難しいといえます。対処方法としては、換気扇を使用する場合に換気(給気)口をあける、サッシやドアを少し(50mm程度)あける、換気小窓や換気グリルをあけるなどし、空気の吸入口を確保していただくと音が静かになる場合があります。